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「ジョディ、マイケル、ミック、アンナ。みんなじゅんびできた?」 黒い三角のぼうしをかぶり、黒いローブをきた女の子は、カボチャのランタンに黒ネコのマスコットをのせて、からっぽのバスケットをもうかたほうのうでにかけ、にぎったほうきでじめんをトントンたたきながらまわりをみわたします。 「できてるよー」 「はやくいこうよー」 小さな魔女にこたえたのは、オオカミの耳としっぽとにくきゅうをつけた女の子、ほうたいをグルグルまいた男の子、あたまにネジをつけてつぎはぎみたいな線をからだ中にかいた男の子、おおきなきばをつけてマントをつけた女の子。 みんな手にはカボチャのランタンとからっぽのバスケットをもっています。 みんなでおたがいわらいあうと、小さな魔女とオオカミ男(女の子ですけどね)、ホウタイ男にフランケンシュタイン、ドラキュラたちは、ランタンをかかげて、あるきだします。
Trick or treat (おかしをくれなきゃいたずらするぞ)
Trick or treat (おかしをくれなきゃいたずらしちゃうぞ) I want something good to eat (おいしいものをちょうだいなっ) Trick or treat (おかしをくれなきゃいたずらするぞ) Trick or treat (おかしをくれなかいたずらしちゃうぞ) Give me something nice and sweet (あまくておいしいものをちょうだいよっ) Give me candy and an apple, too (りんごかキャンディもちょーだいなっ) And I won't play a trick on you! (そしたら いたずらしないから!) 小さなかいぶつたちは、声をそろえてうたいはじめる。きょうはハロウィン。おまつりだ! こんこんこんっ こどもたちが、ひとつひとつのおうちのとびらをたたいていく。 たたくとおとながでてきたので、みんなでせーのっとこえをあわせていいました。 「Trick or Treat !」(おかしをくれなきゃいたずらするぞ!) 「Happy Halloween !」(たのしいハロウィンをっ) おとなはわらって、小さなつつみにいれたおかしをこどもたちにあげました。 いっぱいいっぱいおうちをまわって、からっぽのバスケットにはいっぱいのおかしがつまったころ。 さいしょにみんなであつまったひろばにもどってみると、おや?おかしいな。いつのまにか一人ふえているぞ。 「その子はだあれ?」 小さな魔女がきいてみると、みんなしらなーいとあたまをふります。 いつのまにかまじっていたのは、大きなカブのあたまをつけたみどりのぼろぼろのローブをきている子でした。 「きみはだれ?」 「いつのまにいたの?」 小さなフランケンシュタインが、小さなドラキュラがたずねると、ちいさなカブ頭の子は困ったように首をかしげます。 どこかの子がまじったのかと、みんなもさいしょおもいました。 だけど、そのカブの子はおかしなことに、おかしをいれるバスケットもカボチャのランタンももっていないのです。 「おかしもらえなかったの?」 小さなオオカミがたずねると、カブの子は小さくコクンとあたまをたてにふりました。 「なかまはずれはよくないわっ」 小さな魔女はそういうと、自分のいっぱいになったバスケットからおかしを手ににぎります。 「ほら、手を出して」 いわれたとおりにカブくんが手をだすとバラバラとおかしがおちてきて、かたてじゃたいへんだから、あわててりょうてでおわんのかたちをとりました。 「じゃ、ぼくも」 「わたしもー」 みんなもじぶんたちのバスケットからおかしをくれました。とてもじゃないけど、りょうてからあふれてしまいます。 「さすがにバスケットないとむりだねー」 「そのカブにいれれば?」 小さなホウタイ男がいうと、カブくんはふるふると首をよこにふりました。 「とっちゃいけないの?」 コクコクとカブくんがたてにくびをふりました。 「じゃあ、カボチャの中にいれましょう。ろうそくをとって、みんなのバスケットのシーツをいれればじゅうぶんいれられるわよ」 ちいさな魔女のていあんに、みんなはバスケットのシーツをぬきとります。 ちいさな魔女はじぶんのカボチャからろうそくをとり、みんなのシーツをかさねてしきます。 「はい」とわたされたカボチャにカブくんがおずおずとりょうてのおかしをいれていきます。ちゃんとぜんぶはいりました。 「ねえ、きみの名前なんていうの? ぼくミック」 ちいさなフランケンシュタインがいうと、カブくんはこまったようにあたりをキョロキョロしたかとおもうと、一本の小枝をひろって、じめんにカリカリともじをかいていきます。 みんなでカブくんがかいているのをのぞきこみます。 J A C K 「ジャックていうんだ」 小さな魔女がいうと、カブくんはコクンとうなずきます。 「わたしはエナ。で、こっちからじゅんにマイケル、アンナ、ジョディね」 小さな魔女は、じゅんばんにホウタイ男、ドラキュラ、オオカミをさしていきます。 「まだ、じかんあるし、ジャックもいっしょにあそぼうよ」 小さなホウタイ男がそういって、みんなで「あそぼあそぼ」とカブくんをひっぱって、いつものあそびばへとむかっていきます。 あたらしいなかまといっしょにみんなはとっぷりおそらがくらくなるまであそんでいました。 あまりにおそいこどもたちにママたちがしんぱいになってむかえにやってきてしまうほど、みんなむちゅうであそんでしまっていたのです。 「まったく、こんなにおそくまで、いくらハロウィンとはいえ、ダメでしょっ」 みんなママにおこられてしまいました。 「だって、あたらしいおともだちができたんだもん。ちょっとくらいいいじゃない」 エナがいうと、ママたちはふしぎそうなかおをします。 「あなたたちしかいないじゃないの」 え? みんながあたりをキョロキョロするといつのまにかジャックのすがたがありません。さっきまでいっしょにあそんでいたはずなのに。 おたがいにかおをみあわせて、くびをかしげます。ゆめをみたのかな? だけど、けっしてゆめではないのです。だって、おかしのバスケットのなかみはすこしへってるし、エナのランタンはどこにもないのですから。 ちょっとふしぎな、あたらしいおともだちはたしかにここにいたのです。 いったいどこにいってしまったのでしょう?どこからきたのでしょう?それすらもわかりません。 まったくしゃべらないおともだち、ぜったいにあたまをとらないおともだち。ジャックはふしぎな子でした。 もしかしたら、ハロウィンをあそびにきたオバケなのかもしれないね こどもたちはママたちといっしょにかえる中、こそこそをささやきわらいあいました。 じゃあ、またらいねん会えるのかな? だれかがそうつぶやいたとき、どこからともなくみんなの耳にとどいたきいたことのない声。 “おかしありがとうっ。Happy Halloween!” 「また、あそぼうねっ。Happy Halloween!」 みんながこえをそろえて、おそらにいいました。 ママたちはびっくりしてどうしたの?ときいたけど、こどもたちはクスクスわらいあいながら、こえたませんでした。 こどもたちだけのないしょのやくそく。 「こんどはバスケットとランタンわすれちゃだめよっ」 エナがいばりながらつけたして、またみんなでクスクスとわらいます。 ことしのハロウィンはなんだかちょっぴりおとくなかんじ♪ ★おしまい★ あとがき: おもいつくままに綴ったお話で、ちびっこが読むようなストーリーにしようかなぁ、としていたらこんな風になりました。小学生低学年でも読めるお話のつもりです。わけわかんなかったらごめんなさいー。不思議なことが起こることもあるんだよー、ていう感じのやつにしたかったんですー。 見せた友達にみんなに絵本にしなよ、と言われた。じゃあ、だれかしてくれよ(私は絵がかけません)そんなふうに思う今日この頃、突発的にサイトにもアップしてみましたよ。 |